養鶏

ヤマギシの養鶏

 60年ほど前、真の幸福社会作りを願っていた故山岸巳代蔵氏が、その実現のために選んだ舞台が「養鶏」でした。
当時なかなか育成が上手く行かなかった時代に、どのヒヨコも丈夫に元気に育つ様をみて、この舞台に多くの人達が集い研鑽していく中で今日の姿が作られ現在に至っています。その「養鶏」に託されたものを探りつつ、全国各地及びオーストラリア、韓国等海外においても本物の卵を世に贈るべく卵の生産を続けています。


採卵養鶏には大きく分けて二つの種類があります。
一つは食用にする食卵養鶏と、もう一つはヒナに孵すための種卵養鶏です。ヤマギシの「平飼い有精卵」はこの種卵養鶏方式から生み出された食用卵です。
一般のケージ飼い(1~2羽ずつかごに入れ多段重ねる団地方式)ではなく、有精卵ですから雌の中に数%雄を配し、地面でゆったりと群れ飼いをしています。発足当初は種卵を生産しその育成率の良さ、孵ったヒヨコの生命力の強さから一世を風靡しました。そして30数年前からは生命力の強いこの「種卵」を食用にしたいという人が相次ぎました。こうした声に応えて、そのまま雄を配した種卵方式で飼い、卵に強い生命力を持つのが「ヤマギシの平飼い有精卵」なのです。


私達ヤマギシの卵作りは、母体である鶏を健康そのものに育成するところから始まります。
燦燦と輝く日光をふんだんに取り入れた天窓付き鶏舎、常に新鮮な空気が室内を循環する全面金網張りの開放型鶏舎で、十分に運動しながらゆったりと暮らします。
加えてヒヨコの時から強靭な足腰と内臓が作られる独特な育成法やヤマギシズム循環農法から生まれる青草(牧草や野菜)を毎日、一生を通じて食べていく等、ここならではの環境と条件のもとで持てる能力を最大限に引き出され、健康な身体を持つ鶏に育っていくのです。
鶏解体業者の方々から「雌は腸が長く、環境に敏感な雄も他に例を見ない程、元気でたくましい」とか、家畜保健所の採血の際、「おたくの鶏は血管が強くて注射針が入りにくい」と言われる程の身体に育ちます。

ヤマギシの卵にとって、何より欠かせないのは「青草」です。
産まれてから死ぬまで一生を通して与えます。牛も受精率を上げるには青草が必要と言われます。詳しいメカニズムは分かっていないらしいのですが、事実はそうなるのです。
堆肥のたっぷり入った畑で、太陽のエネルギーをいっぱいあびて育つ青草は、生命力に満ち溢れています。

栄養化学分析では、特別な栄養素を加えなければどのような卵でも同じような数値がでて来て、大差はないとされています。この青草を食べて育つ鶏の卵と食べないで育つ卵の差は、本当はどうなのでしょうか?

生命力の差は、受精卵にして生命を宿してみれば容易に分かることです。分析値は仮に同じでも、細胞分裂が順調正常にすすむかどうかで大差が出てくるのです。
卵の中の真の生命力が問われます。
食卵としては、こうした学術研究用としても群を抜いた使用実績があり、大学を始めとする各研究機関にも広く用いられていることが、健康で「生命力あふれる卵」の何よりの証だと考えています。